建売住宅(新築一戸建て)にシャッターや雨戸が付いていない建物が多い理由

建売住宅(新築一戸建て)にシャッターや雨戸が付いていない建物が多い理由 建売住宅を買う前に

最近の建売住宅(新築一戸建て)にシャッターや雨戸が付いていない建物が多く見られます。

お客様を現地案内しているときに

「雨戸は付いていないのですか?」

「雨戸は付けなくてもいいのですか?」

と質問され「雨戸は付けなくても大丈夫です」と答えると、首を傾げる人が少なくありません。

そこで今日は、「建売住宅(新築一戸建て)にシャッターや雨戸が付いていない建物が多い理由」について書いてみたいと思います。

シャッターや雨戸の役割とメリット・デメリットについてのお話です。

 

 

一昔前の一戸建てには、ほとんどの家の窓部分に木製の雨戸が付いていましたが、今では、シャッターや雨戸を付けないた建物が増えています。特に建売住宅には、その傾向が増えています。

なぜ、建売住宅(新築一戸建て)に付けなくなったのか?
シャッターや雨戸が持つ本来の役割とともに書いていきたいと思います。

 

一戸建てに雨戸を付ける最大の目的は、雨や風が住まいに侵入してくるのを防ぐことです。
昔、ガラスが普及していないときの日本家屋では、障子戸の外側に木製の雨戸を付けることで雨風から住まいを守っていました。

ガラスが普及しだした数十年前でも、木製サッシを使っている一戸建てが多かったので、大雨や台風から家を守るために雨戸は必要でした。

つまり、雨風や強い陽ざしから木部製品を守る目的で付けられていたのです。

 

シャッターや雨戸が付いていない理由

最近の建売住宅では、アルミ製や樹脂製で気密性の高いサッシが採用されていて、雨風の侵入リスクが低くなっています。

また、木製サッシと比べて耐候性も遥かに高くなっているので、シャッターや雨戸で守る必要もなくなっています。

つまり、シャッターや雨戸で守るべき木製部分がなくなり、本来の役割が必要なくなったので、昔の「絶対に付ける」から、今では「付けても付けなくても大丈夫」な設備になっているのです。

 

シャッターや雨戸をつけるメリット

 

本来の役割がなくなっとは言え、現在の建売住宅でもシャッターや雨戸を付ける家はあります。なぜなら、本来の役割以外にシャッターや雨戸をつけるメリッがあるからです。

それは、防犯性能、防火性能、遮音性能が高くなること、強風による飛来物が窓にぶつかっても、ガラスが割れるリスクを減らすこともできることです。

 

防犯性能が高くなる

シャッターや雨戸をつけると、空き巣被害の防止に大きな効果を発揮します。

ガラス窓は簡単な道具で容易に割られ、数秒で侵入されてしまいますが、金属製のシャッターや雨戸をこじ開けるには、それなりの道具が必要になり侵入にも時間がかかるので、空き巣被害を未然に防ぐことができます。

侵入に時間がかかる家を空き巣は嫌がります。

 

防火性能が高くなる

近隣で発生した火災による類焼は、高温で熱せられた窓ガラスが割れ、火の粉が家の中に入り込むことで発生します。

類焼に強いシャッターや雨戸が付いていれば、近隣の火事が燃え移るリスクを減らすことができるとともに、自宅が火事になった場合でも、シャッターや雨戸が閉まっていれば、近隣への延焼を防ぐこともできるのです。

準防火地域では、網入りの窓ガラスを使う必要があるのですが、シャッターや雨戸を付ければ、普通の窓ガラスを選ぶことができます。

 

遮音性能の高くなる

シャッターや雨戸を閉めると窓ガラスとの2重構造になるので、外の騒音を軽減してくれる効果があります。

幹線道路や工場の近くなど、周囲の音が気になる立地では、シャッターや雨戸をつけるメリットがあります。

寝室など静かに過ごしたい部屋の窓につけると効果的です。

 

シャッターや雨戸をつけるデメリット

シャッターや雨戸をつけるデメリットもあります。

それは「初期費用や後付け費用が掛かる」「毎日の開け閉めが面倒くさい」「故障するとメンテナンスやコストが必要」「デザイナーズハウスのようなモダンな家には合わない」などなどです。

もちろん、どの製品や設備にも「メリット、デメリット」は存在するものですので、それを把握してから、付けるのか付けなくてもいいのかを選択してください。

 

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